ねえねえ、トラえも〜ん。最近インプラント治療をやったんだけど、その治療費も医療費控除対象になるって聞いたけど本当なの?
そうだね、インプラントの治療費も10万円以上支払った場合は医療費控除の対象になってお金が戻ってくるよ。ただし、医療費控除の適用を受けるためには、確定申告を行う必要があるんだ。
そっか、医療費控除でお金が戻ってくるのは嬉しいけど、医療費控除の計算や確定申告のやり方が難しそう。。
そんな難しくないよ。まずは、医療費控除のことから説明していくね。
医療費控除とは?
医療費控除とは、1年間に10万円以上の医療費を支払った場合に受けられる控除です。
■例えばインプラントの治療で20万円支払った(保険金なし、年収400万円)場合
控除額としては10万円。「医療費の明細書」を作成して確定申告を行うことで、所得税率20%を掛けた2万円が戻ってくる計算となります。
医療費控除の対象となるのは、病院での治療費や薬代だけの他に、病院まで往復の交通費(主に公共交通機関を利用したもの)や、介護に関連したサービスの支払いも控除対象になります。
医療費控除の対象
以下のような費用も医療費控除の控除対象となります。
- 病院での診療費/治療費/入院費
- 医師の処方箋をもとに購入した医薬品の費用
- 治療に必要な松葉杖など、医療器具の購入費用
- 通院に必要な交通費
- 歯の治療費(保険適用外の費用を含む)
- 子供の歯列矯正費用
- 治療のためのリハビリ/マッサージ費用
- 介護保険の対象となる介護費用
また自分以外でも扶養しているご家族の医療費も合算して10万円を超える場合も控除の対象となります。病院や薬局の領収証、レシート類、また病院に通うために使ったタクシーの領収書など確定申告の際に提出が必要となりますので大切に保管しておきましょう。
元々、ふるさと納税で確定申告する必要があるから、医療費控除も一緒に申告すればいいんだ。
そうだね、のびかちゃん。また今後も定常的に歯医者に通うなら、利用した電車やバスの費用もメモも忘れないでね。Suica®やPASMO®なら、駅の券売機やスマホアプリでも利用履歴が確認できるから便利だよ!
医療費控除の確定申告のやり方
医療費控除を申請するときは、医療費の明細書【内訳書】(下記イメージ)を作成したあと、確定申告書の医療費控除の欄に記入します。
1:医療費通知に記載された事項
(1)「自己負担の合計額」を記入。(健康保険組合などから送られてくる医療費通知書から転記)
(2)「年内に支払いが完了した金額」を(ア)記載。
(3)「(2)のうち、保険金や高額治療費などの給付を受けた場合はその合計金額」を(イ)記載。
2:医療費(上記1以外)の明細
(1)〜(5)「通院の際の公共交通機関の交通費など」を記載。
2の合計 →(4)の合計(ウ)を記載。(5)の合計(エ)を記載。
医療費の合計→Aに(ア)と(ウ)の合計を記載。Bに(イ)と(エ)の合計を記載。
3:控除額の計算
支払った医療費→Aに転記。
保険金などで補てんされる金額→Bに転記。
AとBの差額を記載(A-B)→Cに転記。※マイナスの場合は0円
所得金額の合計額:確定申告書(A)の第一表の「所得金額等」の合計欄の金額をDに転記。
D×0.05→Eに記載。※赤字の場合は0円
Eと10万円のいずれか少ない方の金額をFに記載。
医療費控除額( C-F)→Gに記載。※最高200万円、赤字の場合は0円。
計算が複雑な場合は、国税庁の医療費集計フォームなどを利用して計算を行うとスムーズに計算することができます。