インドが間もなく「eルピー」デジタル通貨をテスト開始。 | dinero

インドが間もなく「eルピー」デジタル通貨をテスト開始。

インドが「eルピー」を導入する理由

・携帯電話が銀行口座よりも広く普及している。

・補助金給付などQRコードやSMSで提供できる。

・現金の場合、製造、流通、保管などにかかわるコストが掛かる。

・現金の場合、不正蓄財、脱税、偽造紙幣などの問題がある。

・隣国の中国で「デジタル人民元」が拡大している。

出典元:Decrypt

中央銀行デジタル通貨「eルピー」を試験運用するとインド準備銀行が発表。

2022年10月10日、米暗号資産メディア「Decrypt」によると、インド準備銀行(Reserve Bank of India /RBI)が中央銀行デジタル通貨「eルピー」の階的な試験運用を開始すると先週金曜日に発表した。

「concept note(コンセプトノート)」として発表されたもので、インドの中央銀行は「eルピー」と呼ばれるルピーのデジタル版についてのビジョンを概説した。また、CBDC(central bank digital currency /銀行デジタル通貨)を導入する根拠や、明確な段階を踏んでテストする方法についても説明されている。

オーストラリアから米国に至るまで、世界中の中央銀行が紙幣に代わるものとしてCBDCに関心を高めている。RBIの論文では、中国や他の16カ国が現在、自国版のCBDCを試験的に導入していることを、今すぐCBDCを進める理由として挙げています。

「現在、私たちは、貨幣の本質とその機能を決定的に変えるような、通貨の進化における分水嶺の動きの最前線にいます。「CBDC」は有望な発明であり、主権通貨の進化における次のステップと見なされている。

「eルピー」は暗号通貨の代替通貨としての役割も果たす。

RBIは、紙幣と並んで発行される追加的な通貨形態として、試験的に「eルピー」を展開することを計画している。この論文では、「eルピー」は暗号通貨の代替通貨としての役割も果たすとしている。

暗号通貨の自由な利用は、インドの金融およびマクロ経済の安定にリスクをもたらし、政府の金融政策の決定および規制能力を低下させ、「CBDC」の必要性をさらに高めると中央銀行は述べている

その為「CBDC」は、民間仮想通貨がもたらす社会的・経済的な損害を回避して消費者保護を確保しながら、仮想通貨の(利益を)国民に提供する “とRBIは述べている。

中央銀行は、人々が小売りの支払いに使用するものと、銀行間の送金や卸売取引の決済に使用するものの2つのバージョンの「CBDC」のリリースを検討している。RBIによれば、最終的に「CBDC」は決済をより効率的、堅牢、かつ信頼性の高いものにする可能性があるとのことだ。

中央銀行デジタル通貨を急ぐのは、中国の「デジテル人民元」の影響。

またRBIは、少額の取引は現金と同じように匿名であることが望ましいと認識しているが、プライバシーを確保することは困難であると述べている。

「匿名のデジタル通貨がシャドー経済や違法取引を促進する可能性があるため、CBDCが現在の現金の匿名性とプライバシーに完全に匹敵するよう設計される可能性は極めて低い」と報告している。

インド政府は今年2月に「CBDC」を立ち上げる計画を初めて発表し、この技術は同国経済に大きな後押しになると述べていた。

その流れは着実に拡大している中国の「デジテル人民元」展開の圧力を感じていると思われる。また米国では、世界の基軸通貨としてのドルの覇権が危機に瀕しているのではないかという議論が議員たちの間で起こっている。

今年6月、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「CBDC」の発行について、いずれ米中央銀行から指導を受けることになるだろうと述べた。FRBは2017年からデジタルドルの見通しを検討してきた。

米暗号資産メディア「Decrypt」とは
  • 仮想通貨やブロックチェーンについての記事を扱う大手Webメディア
  • 独自トークン「Decrypt Token(DCPT)」を発行
  • 「Decrypt Token」は、記事を読んだりSNSでシェアしたりすることで獲得できる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA